ターンテーブルの回転機構端部に使用されるシールの問題

ターンテーブルの特徴
ターンテーブルの多くは、円形で1軸以上の回転機能を持つテーブルです。マシニングセンターなどでは、テーブルの上にワークを配置し、ワークを回転させながら様々な加工作業を行ないます。

ターンテーブルの回転機構端部のシールに不具合があると、内部に切削粉やクーラントが侵入し、ベアリングの破損、テーブルの回転不調・稼働停止を引き起こす恐れがあります。

工作機械のターンテーブル

ゴム系オイルシールやOリングを用いたPTFE製コンポジットシールを使用した場合、耐クーラント特性や耐摩耗性が低いため、シールの劣化・摩耗の問題・課題があります。

  • 耐クーラント特性が低い
     → シールの劣化
     → クーラント切削粉浸入
     → ベアリングの破損
  • 耐摩耗性が低い
     → シールの摩耗
     → クーラント切削粉浸入
     → ベアリングの破損

シールの劣化・摩耗
ベアリングの破損

代表的なシールの仕様

  • 運動: 回転 60 rpm ・ 往復
  • 圧力: 差圧無し (大気圧)
  • 密封対象: クーラント、切削粉
  • 温度: 常温
  • 軸径: Φ80 ~ Φ550
 

 

SKF回転機構端部シール

形状: R08-AZ
リップ先端のみ接触するデザイン
内外周用・端面・2次リップ、設計可

R08-Z形状

 

材質: ポリウレタンエラストマー H-ECOPUER、S-ECOPUER
当社ゴム系の4倍以上の高い耐摩耗特性、耐クーラント特性を備えるH-ECOPUER
高い耐摩耗特性、耐クーラント特性に加え、自己潤滑特性も備えるS-ECOPUER

設計: 解析により最適リップ形状を提案
断面設計  解析  断面改良  解析 

設計と解析を繰返し実施することで接触力を調整し、
形状を最適化することができます。

 

メリット

  • 密封個所の追加 (端面・2次リップ)
  • 接触力微調整可
  • 既存/一体溝へ適用/装着可能
  • 各種クーラントへの耐性
  • 耐久性の向上